制作の日々、出店レポート、革のこと。 ブランドの裏側を少しだけ

2026/08/27 07:50


最近、革を仕入れるたびに少し迷います。

「この革でこんなバッグを作りたい」

そう思う革はいくつもあるのですが、資金的にあれもこれも仕入れられるわけではありません。

それ以上に最近考えるのが、

いろいろな革を使いすぎると、ブランドの色が分からなくなるんじゃないか。

ということです。

今、よく使っている革のひとつがブッテーロレザー。

バッグではそこまで多く使われる革ではありませんが、財布や革小物ではよく見かけます。

新作の三つ折り財布にも、このブッテーロを使っています。

しっかりとした革らしい表情があって、マルシェでも比較的反応がいい。

小物にはすごく相性のいい革だと思っています。

ただ、自分が本当に作りたいデザインを考えると、少し雰囲気が違います。

自分が作りたいのは、もう少しモードで、形やシルエットに特徴があるもの。

その意味では、ブッテーロは「好きな革」ではあるけれど、「一番作りたい世界観の革」とは少し違います。

次がドイツシュリンクレザー。

こちらも小物によく使われていますが、マルシェではブッテーロほど反応が強くない印象です。

さらに個人的には、革を薄く漉くときに破れやすいことがあって、そこは少し頭を抱えるところ。笑

それでもバッグには使いたい。

柔らかさがあるので、いろいろな形が作れますし、色の選択肢も多い。

バッグをデザインするときの自由度はかなり高い革だと思っています。

そして、一番使いたいのがカーフレザー。

自分が好きなモードなデザインには、一番合っていると思っています。

柔らかなシルエットも作れるし、少し構築的なデザインにもできる。

革を見ながら「こんなバッグを作りたい」と一番想像が膨らむのもカーフです。

ただ、革の単価は高い。

さらに表面がきれいで上品だからこそ、シュリンクレザーほど見た目の特徴が強くありません。

イベントで並べたときも、よほど形に特徴を出さないと、一瞬では目に留まりにくい。

小物にも同じことが言えます。

作っている側からすると、

「この革、本当にいいんです」

と思っていても、その良さがお客さまにすぐ伝わるとは限りません。

だから最近は、革そのものの良し悪しだけではなく、

「どの革を使えば、de’syuらしくなるのか」

を考えるようになりました。

ブッテーロも好き。

ドイツシュリンクも使いやすい。

カーフも使いたい。

全部使えば、いろいろなものが作れます。

でも、作品を並べたときに素材も雰囲気もバラバラだったら、

「de’syuって、結局どんなブランドなんだろう?」

となってしまう気もします。

できれば、ある程度は統一したい。

小物はブッテーロ、バッグはカーフやシュリンク、と役割を分けるのか。

それとも、さらに革を絞っていくのか。

まだ答えは出ていません。

ブランドを始めた頃は、

「作りたいものを作ればいい」

と思っていました。

でも続けていくと、

売れるかどうか。

材料費はいくらか。

作りやすいか。

自分が作りたいものか。

そして、それがブランドらしいか。

考えることがどんどん増えていきます。

ただ最近は、それもブランドを作っていく過程なのかなと思っています。

次に革を仕入れるときは、

「この革が好きだから」だけではなく、

「この革で作ったものを並べたとき、de’syuに見えるか。」

そこまで考えながら選んでみようと思います。

まだ、自分もブランドも途中です。

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